第12回 探究は続くよ どこまでも
さて、みなさん。今回で、このコラムは最終回となります。ここまで読んでみていかがだったでしょうか?
ここで、これまでのコラムでお伝えしてきたポイントを整理してみたいと思います。
- 「待つ」ことで主体性を引き出す
- 「フィードバック」「承認」で「今のあなたはOK」というメッセージを送る
- 「痛い」「しんどい」などの訴えを、「ただ聴く」「受け取る」
- すぐに手を出さず、自分で「探る」力を伸ばす
- やる前の声掛けより、「やった後の声掛け」を
- 「その調子で!」という言葉を使ってみる
- 関係のない質問をしてみる
- 「思い」を伝える
- 今の時間を、一緒に楽しむ
- その人のいろんな面を引き出す
コミュニケーションは「実践 ※11 」が全てです。このコラムを読んで、頭で理解したり、納得したりしても、「実践」をしなければ、あなたの現実は変わりません。これらのポイントを、ぜひ、あなたの日常生活の中で、試してみていただきたいと思います。
実践してみると、うまくいくこともあるし、うまくいかないこともあるでしょう。
では、このコラムに書いてあるようにうまくいかなかったら、これらのポイントは役に立たないのでしょうか?
いえ、そんなことはありません!
このコラムでお伝えしてきたことは、あくまで、一つの観点です。やってみて、うまくいかなかったとしても、その「うまくいかなかった」という経験自体が、あなたのコミュニケーションのセンスを磨くことにつながっているのです。
人を相手にしている以上、答は一つではありません。「こうやれば、必ずうまくいく」という方法論は、コミュニケーションにはないのです。
私の師匠である岸英光氏は、「コーチングとは、創作のダンスである」と言っています。
コミュニケーションは形がないものです。相手の動きが変われば、こちらの動きは変わる。逆に、こちらの動きが変われば、相手の動きも変わる。まさに、ダンスを踊っているようなものなのです。唯一の正解を求めるのではなく、その場面に応じて、機能するコミュニケーションを選んでいくのです。必要なのは、そのためのセンス(感覚)です。
実践を繰り返しながら、自分なりに、その場での答を編み出していく。うまくいったとしても、それを唯一の正解とせず、さらに探り続ける。
一つの答えが出ても、なお、問い続けることを、「探究」といいます。探究はどこまでも続けることができます。どこまで学んでも終わりがないのが、コーチングの魅力です。
私は、コーチングに出会って8年くらいになりますが、今でも、普段の生活の中で、コミュニケーションに関して新たな気づきや発見がたくさんあります。
あなたも、このコラムをきっかけに、相手の能力を引き出すコミュニケーションを実践し、探究することを続けてみてはいかがでしょうか?
そして、もう一つ。
私は、これまで、コーチングを学びながら、理学療法士、コーチ、専門学校の教員、家庭教師など、様々な立場から、「相手の能力を引き出す」関わりを実践してきました。
関わる中で、相手が前進したり、結果を出したときは、思わず、「よっしゃー!」とガッツポーズをしてしまうくらい、すごくうれしい気持ちになります。それと同時に、そんな瞬間に立ち会うことで、自分自身も成長していることを感じます。
「相手の能力を引き出す」コミュニケーションを実践することは、実は、「自分自身の能力を引き出す」ことにもつながるのです。相手を成長させようと取り組み続けた結果、気づかないうちに自分自身も成長している。これは、とってもオトクなことですね。
日々探究、日々前進!!
ここまで、お読みいただき、ありがとうございました。ここで一句。
コーチング 問い続けること 大切だ
※11 効果的な実践のために、CTNのコーチング講座は、2週間に1回のペースでの連続講座となっている。基礎的なコースとしては、現在、「コーチング・コアコース(全13回)」と、「コミュニケーション・センスアップコース(全13回)」の2つのコースがある。関西圏では、大阪と神戸で定期的に講座が開催されている。
大阪での講座情報については、こちら
神戸での講座情報については、こちら